Al Stewart concert / 2006.11.08

Venue - Royal Albert Hall in London / Wednesday 08 November 2006

Report by Etsuko Yaeshima (UK)


Set List

Flying Sorcery
Brooklyn
Antarctica
Midas Shadow
On the Border
Time before the Fall (Dave)
The Dark and the Rolling Sea
Night train to Munich
Almost Lucy
Gina in the Kings Road
Time Passages

House of Clocks
Palace of Versailles
Paint by Numbers
Little Wing (Lawrence Juber)
Katherine of Oregon
Road to Moscow
Soho(needless to say)
Year of the Cat

Carol
Joe the Georgian


Al Stewart (g.vo.)
Lawrence Juber (g)
Dave Nachmanoff (g)

Marc Macisso (Flute, Bongo, Harmonica, Sax)
Gabby Young (vo.)


11月8日、行ってきました、アルのRoyal Albert Hall( 以下RAHと記します)でのコンサート。

RAHはアリーナを囲むように客席の配置が円形になっており、下から順にArena席、Stall席、
Loggia Box席、Grand Tier Box席、Second Tier Box席、Circle席、Standing Gallery席、と
なっています。収容人員は上の方のStanding Gallery席まで合わせると8千人ということです。
130年の歴史を誇るとかいうRAH、内装はかなりゴージャスです。ロンドンで一番くらい有名な
多目的ホールではないでしょうか。夏のプロムス等クラッシックコンサートが中心ですが、アルの
コンサートの3日後には、エリザベス女王も出席した戦没者追悼記念式典が行われていました。

私と夫がRAHについたのは開演の約二十分前、入り口で係りの人に渡された紙を見ると "It has
been over 20 years since we were last here and it is total thrill to be back ! " と書いてあります。
友人にRAHでコンサートなんてすごいね〜と言われたのですが、RAHでのアルのコンサートは前も
あったのですね、20年以上前ならアル最盛期の頃でしょうか・・私がアルのコンサートを見たのも
79年の東京でのみ、だから今日はドキドキなのです。

私たちの席はLoggia Box席の一番前、私は去年の12月、今年のコンサートスケジュールが発表に
なってすぐチケットを買ったので、Arena席の前の方も空いていたのですが、せまそうだしBox席の
ほうが飲み物を持ち込めゆっくり見られるかなと思いBox席を買ったのです。でもそんなに広いわけ
でもないし、飲み物を置く場所があるわけでもない、何よりやはりステ−ジから離れている・・後悔
しました。客席はArena席でも半分も埋まっておらず、10分くらい前になってもたいして変わらない
「え−っ、こんなもんなの・・・」と私は心配だったのですが、開演の19時30分になったらゾロゾロと
お客さんが来るじゃないですか・・・おかげで開演が10分遅れました。
(演奏が始まってから来る人達も結構いました)Standing Gallery席までは埋まらないと思いますが、
結構入ったと思います。お客さんはやはり50代から60代の年齢層が中心、女性より男性の方が
多いような気がしました。)

最初はDaveのソロから始まるのかなと思っていたのですが、アルとDaveがでてきて "Flying Sorcery"
から始まりました。「Grace Cathedral」 のライブDVDと同じ!ソフトで高い若々しい声!客席から喚声が
上がります。"Antarctica" ではMarc Macissoがフルートの演奏で出てきました。曲と曲の間では次から
次へとアルのジョークが出て来て、客席が沸きます。私の付き合いで来た、隣に座っている夫はドイツ人
ですが、英語に不自由することはなく彼も笑っています。私にはアルのジョークは早すぎて少ししかわか
らない・・・"Midas Shadow" はジャズっぽいアレンジで、アルは一度ジャズギターをしようと思ったそうで
すが難しくてあきらめたそうです。
"On the Border" ではMarcがボンゴを演奏し、次の曲はDaveのソロ。それが終わるとギターの高い音
のイントロ、何の歌かな〜と思ったら "The Dark and the Rolling Sea" 私はこの歌好きですが、コンサート
で聞けると思わなかったので、ちょっと意外。次の"Night Train to Munich" は夫が気に入ったそうです。
Gabby Youngが出てきてアルと一緒に"Almost Lucy" を歌います。「彼女が入るとバンドの平均年齢が
ずっと下がる、自分は103歳だ」とアル。(後に61歳だと本当の歳も言っていましたけど・・)次は "Gina
in the Kings Road" 前半の最後は "Time Passages" Marcは今度はサックスの演奏です。

約20分の休憩のあと(開演が10分遅れなかったら30分だったと思う)後半は "House of Clocks" で始まり
ました。ここでアルが「ロサンゼルスからライブのニュースだ、ロナルド・ラムズフェルトが辞任した」と言うと
会場は何故か大喝采、 "Palace of Versailles" の前には"Revolution"についてのジョークを飛ばしています。
"Paint by Numbers" はハードでオリジナルに近い感じ。終わると「年寄りがアコースティクギターでハード
ナンバーをプレイしちゃったよ」とアル。
次はLawrence Juberのソロ。
再び出て来たアルのジョークはますます冴えます。お金の話になり「モーゲージ(不動産ローン)を払わなけれ
ばならないのでダンスミュージックを書こうと思った。アメリカのダンスミュージックにはもう手遅れだからロシア
のダンスミュージックをやろうと思った・・・、」 その後の話はよく解りませんでしたが、結局ダンスミュージックは
うまくいかなかったでオチになり、客席で笑いが起こると「皆だってモーゲージがあるだろう」とアルは客席に
向かって言います。英国での不動産は、お金がなくても買うのが普通で、モーゲージで皆苦しんいでる、という
事情を知っているから言えるジョークなのでしょう。
"Road to Moscow" ではGabbyも出てきて七人で。"Soho" から最後の "Year of the Cat" になり、客席から
Marcがサックスで出てきます。(新DVDのRock Promsの演出と同じ)最後には彼もステージに上がっての熱演で
客席も盛り上り終了。

アンコールは最初に "Carol"、次の "Joe the Georgian" ではDaveがロシアのダンスを披露してくれました。
ステージではGabby以外は中高年の男性、客席で喚声を上げるのもおじさん達というコンサートでしたけど、とても
楽しかったです。

コンサートが終わりサイン会です。会場に行ってみるとたくさんの人だかり。
DaveとNevill Juddらしき人がCDとか売りさばいているようです。アルはまだ来ていません(そりゃあ疲れてるでしょう・・)
そのうち係りの人からサインが欲しい人はこの列に並ぶようにと指示があり、列が動き始め「アルが来てるんだ、もうすぐ
近くで見れるのね、、」ともうドキドキ、夫が「ほら、彼そこに座っているよ」と、見るとアルはテーブルで一生懸命サインして
います。「あー、本物のアルがすぐそこにいる・・」私はもう緊張してます、、私の番になりました。アルはサインをしながら
"How are You?" と話しかけてきたのです。(エッ・・!?)そんなこと聞かれるとは夢にも思わなかったので "ァ・・・・・
Fine Thank you・・"と答えるのがやっと。この答えで私が現地人でないと思ったのでしょう (Native Speakerならもっと
気のきいた答えを言うのでしょうが、私はこれ以外なんと答えていいのかわかりませんでした・・)
次にアルは"Where are you from?" と聞いてきたので"Japan"と答えたところ、"From Japan!?"と驚いた様子でした。
「じゃあステージで言った冗談解ったか?」みたいな事を聞かれ(後に夫が、「これは考え様によってはちょっと失礼な
質問ではないか」と言っています)少ししか解らなかった私は苦笑いをしながら"..Bit.."と答えるのが精一杯。
次に夫がサインしてもらい (夫とアルの間には会話はありません)、夫が写真撮影を頼んだところ快く承諾してくれました。
私は英国に住んでいることを言わなかったので、たぶんこのコンサートのためにわざわざ日本から来たと思ったのでは、、
この "I'm from Japan" は次回も使えるな、と思いました。(今は英国に住んでいますが8年前まで日本に住んでいたので
"I'm from Japan" はウソではありません)

高校時代からのファン(ブランクの期間もありますが)だったアルと話をして、一緒の写真を撮るなんて夢のようです。
私は高校を卒業の頃ちょっと重い病気をして、大学進学をあきらめ、数年間は体の調子が悪く、そんな時いつもアルの歌を
聴いて癒されました。
アルはまだまだ元気で若いですね、いつまでも頑張って欲しいです。(髪の毛がちょっと心配です・・、)
私も英国に住んでいる限り、コンサートに行くつもりです。住んでみると不満だらけの英国ですが、良いこともあるのですね・・。
(旅行をする分には良い国だと思います。)

Etsuko Yaeshima


**Etsukoさんは昔、私がアルのFCをやっていた頃のメンバーだった方です。
今はイギリスにドイツ人の旦那様と住んでいらっしゃいます。
今回、Royal Albert Hall でのライブ・レポートを送って頂きました。
20年以上の時を経てアルに会って感慨もひとしおだった事と思います。
アルの声が昔と変わっていない所が、又、ぐっ・・と来るんですよね・・・
ありがとうございます。(Akemi Suzuki )